十字架の道行き

(はじ)めの(いの)

 (しゅ)イエスよ、わたしはしばらくあなたと(とも)に、あなたが(わたし)のためにお(しの)びくださったおん(くる)しみの(あと)(した)い、(あゆ)みたいと(のぞ)みます。あなたの(かぎ)りない(いつく)しみをわたしに、(ふか)(さと)らせてください。

 

第1留 イエス死刑(しけい)宣告(せんこく)()ける

(しゅ)イエスよ、あなたは(かみ)でいらっしゃいますから、お亡く()なりになる(かた)ではありません。あなたは十字架(じゅうじか)(けい)()けることがおできになります。けれどもイエスよ、あなたはわたしを(あい)するためにお()くなりになりました。わたしもたとえあなたの(あい)のために()ぬことができなくても、あなたの(あい)のために()たいと(おも)います。

(しゅ)よ、わたしをあわれんでください。

 

第2留 イエス十字架(じゅうじか)(にな)

 (しゅ)イエスよ、それはわたしの十字架(じゅうじか)です。(しゅ)よ、あなたはわたしの十字架(じゅうじか)担われました()(しゅ)は、いつもわたしを助けて(たす)くださいますから、わたしの十字架(じゅうじか)は、(しゅ)十字架(じゅうじか)(おも)さと比較(ひかく)になりません。

(しゅ)、わたしをあわれんでください。

 

第3留 イエス、はじめてたおれる

 (しゅ)イエスよ、あなたはわたしの(つみ)(おも)さのためにお(たお)れになりました。(しゅ)十字架(じゅうじか)重さ(おも)(はか)ることができません。けれどもわたしの(つみ)ほど重い(おも)十字(じゅうじか)はありません。

(しゅ)よ、わたしをあわれんでください。

 

第4留 イエス、聖母(せいぼ)マリアに()

 (しゅ)イエスよ、あなたのみこころを(やり)(つらぬ)いたのは、わたしです。聖母(せいぼ)マリアのみこころを(かな)しみの(つるぎ)()(つらぬ)いたのもわたしです。ああ、(かみ)のおん()イエス、聖母(せいぼ)のおん()イエス、どれほど(つみ)をおそれなければならないかを、わたしに(ふか)くさとらせてください。

(しゅ)よ、わたしをあわれんでください。

 

第5留 イエス、キレネのシモンの(たす)けを()ける

 (しゅ)イエスよ、あなたの(にな)われた十字架(じゅうじか)は、(じつ)にわたしの(にな)うべき十字架(じゅうじか)でした。これからは義務(ぎむ)をおこたらず、いっそうみこころに沿()決心(けっしん)をいたします。

(しゅ)よ、わたしをあわれんでください。

 

第6留 イエスおん(かお)を、(ぬの)(うつ)させる

 (しゅ)イエスよ、「ヴェロニカ」とは「(しん)姿(すがた)」の意味(いみ)で、彼女(かのじょ)本当(ほんとう)名前(なまえ)はわかりません。わたしもヴェロニカのように、ただ(しゅ)イエスを(あい)したものとしてだけ()られたいのです。(しゅ)のおん(くる)しみを、わたしのこころに深くしるしてください。

(しゅ)よ、わたしをあわれんでください。

 

第7留 イエスふたたびたおれる

(しゅ)イエスよ、わたしの(つみ)十字架(じゅうじか)(おも)さは、(しゅ)(たお)し、おん(ひざ)地面(じめん)()ちつけさせました。ああ、(しゅ)十字架(じゅうじか)よ、わたしの痛悔(つうかい)(こころ)をおこさせ、(しゅ)のみ(まえ)(ふか)くへりくだらせてください。

(しゅ)よ、わたしをあわれんでください。

 

第8留 イエス、エルサレムの婦人(ふじん)たちを(なぐさ)める

(しゅ)イエスよ、弟子(でし)たちはどこへ()ったのですか。ともに(かな)しむはずのわたしたちもすべて・・・

(しゅ)よ、わたしをあわれんでください。

 

第9留イエス、三度(みたび)、たおれる

(しゅ)イエスよ、あなたがお(たお)れになったのは、(しゅ)のご自身(じしん)(あやま)ちからではありません。けれども、わたしが(たお)れるのは、わたしの(あやま)ちのためです。(しゅ)は、お(たお)れになったとき、人間(にんげん)(よわ)さを経験(けいけん)なさいましたから、わたしが(たお)れたときに、(たす)けてください。

(しゅ)よ、わたしをあわれんでください。

 

第10留 イエス衣をはがれる

(しゅ)イエスよ、(ひと)びとは(しゅ)であるあなたを、はずかしめました。わたしが臨終(りんじゅう)のとき、(しゅ)のみ(まえ)(はじ)ることがないように、(こころ)のそこから(つみ)()やむ(こころ)をおこさせてください。

(しゅ)よ、わたしをあわれんでください。

 

第11留 イエス、十字架(じゅうじか)(くぎ)づけにされる

(しゅ)()エスよ、あなたはおん()、おん(あし)(くぎ)()(つらぬ)かれ、はりつけにされました。(しゅ)よ、十字架(じゅうじか)(あお)(たび)ごとに、わたしに(しゅ)(ふか)(あい)(おも)()させてください。

(しゅ)よ、わたしをあわれんでください。

 

第12留 イエス、十字架上(じゅうじかじょう)死去(しきょ)される

(しゅ)イエスよ、(かな)しみの聖母(せいぼ)マリアは、あなたと(とも)にそのみ(こころ)において、()(くる)しみをお()けになりました。ああ、聖母(せいぼ)よ、おん()イエスに、わたしの(すく)いのためにとりなしてください。わたしの(つみ)こそ、十字架上(じゅうじかじょう)のこの悲劇(ひげき)をくり(かえ)すものです。(しゅ)(とも)()きるために、()にいたる(つみ)から(のが)れさせてください。

 

(しゅ)よ、わたしをあわれんでください。

 

第13留 イエス、十字架(じゅうじか)よりおろされる

(しゅ)イエスよ、ついにあたなの犠牲(ぎせい)はとげられました。(かみ)がわたしのために、お()くなりになりました。(しゅ)よ、この(おも)いを(つね)に、わたしの(こころ)(たも)たせてください。

(しゅ)よ、わたしをあわれんでください。

 

第14留 イエス、(はか)(ほうむ)られる

(しゅ)イエスよ、あなたは生前(せいぜん)のお言葉(ことば)(とお)り、夜明(よあ)けによみがえられました。(しゅ)のご死去(しきょ)によってわたしも(しゅ)のように復活(ふっかつ)することを(のぞ)みます。(しゅ)のあわれみによって、わたしに(あたら)しい生活(せいかつ)(おく)(めぐ)みをお(あた)えください。

(しゅ)よ、わたしをあわれんでください。

 

おわりの(いの)

 ああ、(しゅ)イエスよ、わたしの(つみ)のために十字架(じゅうじか)にかかって()んでくださったことを感謝(かんしゃ)いたします。